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講演会『AIと人が作る未来社会』(後編)

author : A.Mizunoawa   [ 一般 ]
2019.09.16 Monday 00:00 | - | trackbacks(0) | 

みなさん、ご機嫌いかがお過ごしですか。工学研究科生命先端工学専攻M1のA.Mizunoawaです。

この記事は前編中編の続きになりますのでご注意ください。

[6] 総合討論 (パネリスト:石黒浩, 柳田敏雄, 江間有沙, 荒瀬由紀, 徳田英幸, 八木康史)

〇 『Society 5.0』1.0は狩猟、2.0は農耕、3.0は産業革命、4.0は情報化社会(現在)、5.0はこれからのAI社会を指す。

〇 討論テーマは「AIの光と影」Black Box AI vs. Explainable AI.

〇 Q. もっともAIに期待している光の部分、もっとも危惧している闇の部分は?

石黒「光は人間の進化。影はそもそも騒ぎすぎであること。敢えて言えばアメリカや中国に勝ち目なんて無いのに同じように頑張ろうとしているところか。日本は独自の道を見つけていくべき」

柳田「光は便利になること。問題は『意外に人間は遊び方を知らない』こと。あほになってしまう」

江間「AIは最適化と効率化しかしないので、AIが出してくれるものを疑ったり他の道を考えたりも一緒にしないといけないのではないか。『新しい発見』は人間がするもの」荒瀬「光は言葉の壁が無くなること。影はディープラーニングが流暢過ぎること。人間では真偽が区別できない、フェイクニュースなどの問題」

八木「光は生活が豊かになること。影はプライバシーの問題やgoogle, Apple, Amazon, Face bookが世界を牛耳ることになってしまう点など」

〇 Q. 影をどのように解決すべきか。人とAIが共生する未来社会とは?

八木「企業が勝手にデータを使えなくするようにEUなどが法を整備している(GDPR)」

荒瀬「説明可能性やモデルの透明性。利用者は『疑ってみる』こと。見たいものだけじゃなく、反対意見にも目を通す」

江間「技術で解決できないことは社会の問題が顕在化しているだけ。しかしこの問題は無意識下で行われている差別が多く、そもそも気付いていないことが多い。まずは気付くことが重要」

柳田「データにラベリングをしている時点でそのデータは画一的になってしまっている。それが世界に広がると全世界どこでも同じ場所になってしまう」

石黒「影は特に無いと思っている。技術によって画一化はされるが時間もできるわけで、より人間的な活動を人間は探していくだろう。これまでもそうであったように。AIという技術はもこれまでの技術と同じものだ」

〇 会場からのQestion1. 相手が極度に怖がりAIの議論ができない時、我々はどういう土俵を作るべきか?

江間「何を恐れているのかをまずは聞く。技術者が説明しきれていないことがないだろうかと考える」

徳田「『よくわからないので怖い』は伝えきれていない。Industry 3.0での機械壊し運土などが良い例」

石黒「仕事しないと人間では無いのだろうか? 空いた時間でどう動くか考えるのが大事だと私は思うが……」

〇 会場からのQestion2. 第三次AIブームは続くのか、終わるのか?

石黒「ニューラルネットワークで成長した会社の人の話を聴いているとだいぶ落ち着いてきたと思う。第三次は終わり、そのうち第四次が来るだろう。第四次は私が創りたいですね」

〇 クロージングステートメント

江間「パネリストもお客さんも日本人だから共通認識が多く話しやすかったが、外国では人種問題やジェンダー問題になったりもする。違う人と話すと違う答えが返ってくることを知っておいてください。違う人と会話をしましょう」

[7] 閉会の挨拶:京大総長 山極寿一

〇 映画『アバター』が実現しつつあることを実感する。石黒さんがやるとしているのは身体をロボットにすることだが、これはアバターの発想に通ずる。

〇 ゴリラの一日は「いつ、どこで、何を、誰と、どうやって」食べるかに尽きる。動物園のゴリラは引きこもりにも歯周病にもなる。野生のゴリラの方が幸せであろう。(※山極寿一氏はゴリラ研究者)

〇 人間・自然・地球と視野を広げながらこれからも討論を続けていってほしい。

総合討論におけるパネリストの発言については一言一句メモを取ることが難しかったので大意のみを簡単に記載しています。実際の発言に対するニュアンスの違いなどが無いとは言い切れませんことをどうかご了承ください。

それでは、今回はこの辺で。See you again!

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