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数学解析(2):2階定係数線形同次微分方程式

author : A.Mizunoawa   [ 一般 ]
2017.06.21 Wednesday 18:00 | - | trackbacks(0) | 

みなさん、ご機嫌いかがお過ごしですか。応化3回生のA.Mizunoawaです。

前回の記事を投稿してから2週間が経過しましたが、その間にも3名の方が新しく記事の執筆者になられたようです。彼らの記事の初々しさを見るにつけ「ああ、僕にもこんな時期があったなぁ……」となかなか感慨深いです。いやまあ、入学したのはほんの数年前の話ではあるのですが。

さて、前回の記事ではオイラーの公式(と、オイラーの等式)について説明をしました。三角関数を指数に変えられる式についての話です。今回はその式が具体的にどのように役に立つのか、大学数学で学習する「微分方程式」というものを例にとって確認してみることにします。

微分方程式というものがあります。高校までで学習する方程式には式の中に微分が出てくることは基本的にはありませんでしたが(教科書によっては巻末に発展内容として少し紹介されているかもしれません)、大学に入って学習する式の中には微分や積分が含まれる方程式というものが存在します。これらはそれぞれ微分方程式・積分方程式という名前で呼ばれます(そのままですね)。これらの式の計算は、一概にこうすれば解けるというほど単純でもないのですが、ある決まった形の式に対しては一般解が知られています。

たとえばここに2階数線形微分方程式、すなわち

(D2+aD+b)x=0

と書ける式があるとしましょう。xは(値ではなく)tで表される何らかの関数です。そしてここでのDは微分演算子と言ってd/dtと同じ意味です。つまり上の式は

d2x/dt2+a(dx/dt)+bx=0

を表します。このとき、この式の一般解はDをλに置き換えた特性方程式

λ2+aλ+b=0

の解について

  1. 異なる2実解ならば、それらをαおよびβとしてx=C1exp(αt)+C2exp(βt)

  2. 重解ならば、それをαとしてx= (C1+C2t)exp(αt)

となることが知られています(ただしexp(y)=eyを表す)。

それではもし、特性方程式の判別式が負の場合、すなわち解が虚数解α±βiの場合はどうなるでしょうか? もしあなたが前回の記事を既にお読みの場合、その答えは既に自力で導き出すことができるはずです。以下に解答を示しますので、興味のある方は少し考えてみてください。

[導出]

異なる2実解の場合と同様に考えれば、解は

x=C1exp{(α+βi)t}+C2exp{(α−βi)t}

となり、これをオイラーの公式で書きかえれば

x=C1exp(αt)(cosβt+isinβt)+C2exp(αt)(cosβt−isinβt)

これを整理すれば

x=(C1+C2)exp(αt)(cosβt)+i(C1−C2)exp(αt)(sinβt)

C1とC2はそれぞれ定数なので、新しくC1+C2をC1とし、i(C1−C2)をC2としてやることで、次のような結論が得られる。

  1. 2つの虚数解をα±βiとして x= exp(αt)(C1 cosβt+C2sinβt)

それでは、今回はこの辺で。See you again!

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