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サイコロのように気まぐれなひとの心を学問する、それがサイコロジー

author : A.Mizunoawa   [ 一般 ]
2015.06.07 Sunday 17:00 | - | trackbacks(0) | 

みなさん、ご機嫌いかがお過ごしですか。応自1回生のA.Mizunoawaです。今回は教養教育科目の授業内容について、実際にどんな授業が展開されているのかを内容をかい摘んで紹介したいと思います。
 
今回僕が取り上げたい科目はずばり「心理学」です。
 
心理学とは、いわゆる心の科学です。心理学を大きく分けると、実験・調査・観察等の経験に基づいて科学的に心の一般規則を探求する基礎心理学と、基礎心理学の成果を現実の問題に適応して解決を試みようとする応用心理学の二つに分かれます。みなさんが心理学と聞いてイメージするのは「カウンセリング」「消費者心理」「犯罪心理学」など、主に後者の方かもしれません。
 
一般教養の授業では、自分の専門以外で興味のあるトピックをいくつか選んで、そのさわりの部分を聴講することができます。将来的には自分にとって必須の知識ではないからと一般教養をなおざりにする方を時たま見かけますが、ある分野におけるプロフェッショナルのお話を直接聴講する機会なんて、考えてみればほとんど大学でしか無いわけで、とても貴重な体験だと僕は思っています。
 
授業では色々な話があったのですが、ここで全部を説明することはできないので、僕が特に面白いと感じた「類似性」について、ほんの少しだけ紹介してみたいと思います。
 

・類似性とは、似ている人を好きになりやすい傾向のことである。
 たとえば、相手が同じ出身地・出身校だと他の人より好意を感じやすい。その理由としては、1.心理的報酬を得るため。 2.共通項が多い人を好きになると得をすることが多いため。
・それではどうして類似性が魅力につながるのか、という質問の答えは「人は認知間の一貫性を求める」から。
 ここでの認知とは「目で見たり耳で聞いたりして感じたこと」で、認知の一貫性を求めるとは「全ての認知をできるだけバランスの取れた状態にしようとする」こと。それを表す理論にHeiderの「バランス理論」というものがある。
・バランス理論について
 自分をP, 相手をO, 対象物をXとする。STのことを好きなら「+」とし、嫌いなら「−」とする。(S, T)の組み合わせは(P, O) (O, X) (P, X)の三通りとして、これら三つの符号の積を取ったとき、それが正なら全体は「一貫性のある関係」で、負なら「一貫性の無い関係」となる。人間は、一貫性のある関係を好むので、一貫性が無い場合はいずれかの組み合わせにおける正負を変えることでバランスを取ろうとする。

 
この「バランス理論」というのが、講義の中で僕が特に興味を覚えた部分です。実例を引いて説明してみます。
 

(a)POが+」「OXが+」「PXが+」のとき(一貫性あり)
 自分はあのミュージシャンが好き。知り合いもあのミュージシャンが好きだった。それを知って、知り合いのことがますます好きになった。
(b) POが+」「OXが+」「PXが−」のとき(一貫性無し)
 自分は彼のことが好き。そして彼はあの小説家の大ファン。自分はあの小説家があまり好みではないけれど、彼が好きだと言うのなら、もう少し他の作品を読んでみてもいいと思えてきた。
(c) POが−」「OXが+」「PXが+」のとき(一貫性無し)
 自分は坊主が嫌いで、坊主は好んで袈裟を着ている。それだけの理由から「坊主憎けりゃ袈裟まで憎」くなる。

 
組み合わせは全部で2^38[通り]あるので、他の5通りについてもみなさんの方で考えてみてください。たぶん「おお、全部規則通りだ、すごい!」と感動することかと思います。
 
それでは、今回はこの辺で。See you again!

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